寒いです、寒いです。
いきなり秋冬の到来を感じる今日この頃。
相変わらず制作仕事がいっぱいでなかなかブログをアップできておりませんが、和香の社員一同、毎日頑張っております。

最近、ブランドの商品タグのお仕事が入りました。
和香はブライダル商品を作っているメーカーですが、ショップの名刺や封筒、DMなどの各種印刷物のお仕事も請け負っています。

その商品タグにはトルソーがドレスを着ているデザインが施されており、そのデザインにエンボス加工を入れる指示がありました。
いつも箔押しには銅版を発注しています(たまにマグネシウム版っていう場合もありますが)。
エンボス版の時は、以前ブログを書きましたが、樹脂凸版+銅凹版の間に紙を通して浮きあげます。


今回のデザインではトルソーの上にドレス、という2重の浮き出しが必要です。
こういう時には「彫刻版」の出番です!

「彫刻版」というのは、段階的な凸凹をつけたり滑らかな曲線的な膨らみが表現できる版なのです!!!
(もちろんお値段はそれなりにするそうで、私が入社して数回しか発注依頼がありません)

お客様の仕事なので画像をアップすることはできませんが、その代わりに和香のブライダルアイテムのひとつ、「メルヘンベア」の彫刻版をご紹介しますね。

クマの毛並みもちゃんと表現できていて浮き出したクマにはパール箔、線と文字には銀、クマの目とドットには赤みのある金箔、黄色の箔と4種類の箔が施されています。

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ペーパーアイテム「メルヘンベア」はコチラ


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膨らみを表現する彫刻版(真鍮凹版)と、対になって押し上げるグレーのエポキシ樹脂凸版。

真鍮(しんちゅう)って改めて調べると、銅と亜鉛の合金なんですね。
銅版よりも保存性も高いようで、繰り返して長期間使いたい時にも彫刻版を頼むことがあるそうです。



さらに調べてみようと、村田金箔さんのサイトを見てみました。
「立体感」のための「版」という項目にGK(肉付け)版という表示が出ています。
これが彫刻版のことなのか村田金箔のKさんにもお話を伺いました。

GKというのは古くから彫刻版を作っているアメリカの会社のようで、古いおつきあいがあってそういう呼び名で掲載されているようです。
Kさんが手元にあったというGK版をわざわざ探して持ってきてくださいました。
これはとっても珍しいものを拝見させていただいているのでは…!!!

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真鍮の色が鈍く変色しているところに歴史を感じます。
最近のは随分と機械で加工できるようになってきていて、仕上げや微調整のみを職人の手彫りでやっているケースが多いようです。
が、アメリカの昔ながらの手法で全て手彫りで作っているところもまだ残っているのではないか、というお話でした。


ただ最近は日本の中でも優秀な会社があり、主にそこに頼んでいるらしいです。
大阪に本社のあるツジカワ株式会社さんです!

ツジカワさんでやったんですーという製品も見せてもらいました。
やはり勝手に掲載するのは控えますが、かなりメジャーなキャラクターやアーティストの表情を立体的に浮かべた商品は、とても目を引く出来上がりでした。
見せてもらった中でこれは大丈夫、というものの写真をアップしますね。

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圧がかかる所がうっすら色づくという「インキ箔」というのを使って押しているそうで、すごい立体感です。
(残念ながら「インキ箔」は今はもう製造されていないみたいです)
Kさん、貴重なものを見せていただき、ありがとうございます!!!!



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by wakocards | 2017-10-19 13:01 | 版のはなし | Comments(0)

樹脂版とエンボス版

最近立て続けにエンボス版を依頼する機会がありました。

箔押しの銅版は凸版が基本で、紙に押し込んで少し凹むのが味わいの一つです。
エンボス版は逆で、紙を下から上に浮き上がるような加工をするための版です。
エンボス加工をするときは図のように、銅版(凹)に樹脂版をはめ込むようにして印刷するので、柔らかい素材の樹脂凸の版を使うのです。

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箔押しだけでも素敵なのですが、さらにエンボスを加えるとこの立体感!

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(写真)左から箔押し、中央が箔押しの上にエンボス加工、右は箔なしで空押ししたもの。



先日、このエンボス版発注で失敗してしまいました。

エンボス版用の樹脂版を依頼されたのに、普通の樹脂版を頼んでしまいました。
(通常の樹脂版は、活版印刷をする時に発注したりしています)

どう違うかというと、同じデータでも版の向きが違うのですー!!!

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(写真)左が樹脂版として頼んだ時の向き。右がエンボス用の版。

普通、銅板にしろ、樹脂版にしろ、
押した時に正像になるように、ハンコは鏡像です。
エンボス用の版は正像で良かったのです。
勉強になったわ〜。
(実はこの後、さらにもう一つ失敗をしてしまったのですが、スタッフのフォローに助けられております。。。)

ちなみに同じように紙を立体的に見せる方法ですが、押し上げるのでなく、押し込んで凹ますほうの加工を「デボス加工」と言います(*^^*)


さらにこの仕事、エンボス加工だけでなく、抜き加工もありました。

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写真は抜き加工をした後のいらない部分なのですが、捨てるのが勿体無い!(捨ててないですよー)
これだけでも楽しい気持ちになりますよね。(*´∀`*)

型抜きも色々と奥が深そうなのでそのうちにご紹介したいと思います。


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by wakocards | 2017-05-31 17:22 | 版のはなし | Comments(0)

銅版とマグネシウム版

仕事に少しずつ慣れてきた新入社員ヨシムラです。

今やっている主な仕事は、営業担当の指示を受けてお客様から来たデザインデータを受け取って、印刷に必要な材料となる各種ハンコの発注がメインです。

箔押しに使う部分のデータを取り出して銅版発注。
その箔押しの際に必要になる仕上がりの情報の入ったポジフィルムを発注。
活版印刷がご希望の場合はそのハンコの元になるフィルムを発注。
単色刷りや多色刷りが必要な場合にはそれぞれの形式でそれぞれの部署、外部へ発注。

何れにしても、デザイナーさんが素敵なデザインデータを作ってくれているので、あとはハンコを作るために適したデータに整えたり、もらったデータから必要なところだけを取り出したり、という仕事になります。

人の作った素敵デザインを見たり触ったりするのはとても勉強になるし、面白いです。

友達に説明したら、HUB的な仕事(車輪の中心のハブにスポークが集まっているように仕事の軸になるイメージ)だね、と言ってもらえて、少し(いや、かなり)嬉しかったです。

もっと現場に対してもお客様からの情報を伝えたりできるようにこれからも精進していかねば!!!


ところで、先日はじめてマグネシウム版というのを目にしました。

いつもは箔押し用の銅版、またはエンボス加工のための銅版と樹脂板のセットを発注して、納品のさいに見ているのですが、数日前、この銀色の軽い版が届きました。

営業のSさんが発注していたマグネシウム版でした。

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(左がマグネシウム版。右がいつも頼んでいる銅版)

軽くて銀色のこのはじめての版についてSさんに聞くと、快く教えてくれました。

普段社内で印刷する箔押し用の版はほとんどが銅版ですが、このマグネシウム版は活版に使うそうです。
とにかく価格が安く使えるのがメリットのようです。
ただ、印刷の部数が多いものには向かない(銅版のように堅牢でない)。
傷もつきやすい、というデメリットもあるようです。

活版を利用するデザイナーの意図で、少し潰れ感があっても良い(クリアには出したくない)場合には使えるそうです。

奥が深いなあー!
デザイナーの表現したいイメージと、それを再現するための技術や仕様を考えていくこの仕事は結構わくわくするなあと実感する毎日です。




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by wakocards | 2017-02-11 23:50 | 版のはなし | Comments(0)